Cyber Stage

Diary

「泡沫に紡げ」3話目前半まで公開しました

12月から、Twitter上で「泡沫に紡げ」3話目
〜変わる体、変わる心〜 の公開をはじめました。

なかなかブログに「公開スタートしたよ!」と書けないまま話が進んでいってしまいましたが、今は後半に差し掛かったところです。
サイトのコミックページに格納するのは、最後まで更新してからになります。


ジャンルが…変わってしまっている…?!
といわんばかりな冒頭でしたが、だんだんいつもの(?)不穏な感じになってきました。
フォロワーさんが「子を保護した次のミッションは母を救えなのか」ってコメントしてくださったんですが、なるほど言われてみれば確かにそんな感じの流れになるのかもですね!

母…母……
「母親」という概念があるのかどうかがまず怪しい世界ですが、そうですよね…
そういうことなんですよねえ…

ちなみに冒頭の子育て奮闘記な描写に関しては、悩みに悩んでだいぶ削ったんです。
初期案ではもっとページ数を使って、謎の生き物にどう接したらいいのか&どうやったら生かしていけるのか悪戦苦闘していたんですよね。
なにしろ同じ「ヒト」を育てるということ自体が未知の領域ですし、成長するという概念もないですし。

例のヤギミルクについても「どうやって飲ませよう?」とか…そもそも作中で悩むところを描写すべきか?どうする??みたいな。

哺乳容器

よくよく見ると、冒頭だとお匙でミルクを飲ませているんですが時間が経過した後では哺乳容器のようなものを持っていたりします。(気づいてくださった方、どうもありがとうございます…!)
回想シーンの合間で工芸職(原材料から生活に必要なものを作り出す職業の人)に相談して、ちょうどいい吸い口を作ってもらったのでした。
「いきなり哺乳容器を使い出すのはちょっと無茶じゃない?」ってなった経緯に関しては、前の記事で

預かりはじめた初期の頃はね……道具が…なかったのでね…

スプーンミルク

赤子は泣くことで快不快を表現している、というところにたどり着くまでにもそうとう試行錯誤がありそうですよね。
とりあえず「乳」を飲ませることが必要だということはわかっても、どのくらいが適量なのかもよくわからないし。
なんらかの理由で飲んでくれない時もあっただろうし。
使い捨てのおむつなんてないし、洗濯物がめちゃくちゃ増えるし、すぐに目を覚ますから誰かがつきっきりで様子を見てないといけないし、それに加えて通常の仕事もしないといけないし…ウワーッ!!!

世話をするのは3人(虹瑠&翊羅&おさげちゃん)で分担していたのでワンオペよりはかなりマシだったかなと思うのですが、ただひたすら「なにをどうすればいいんだ…?これでいいのか…間違ってるのか…??」な感じでパニックな日々だったんじゃないかなと。


兵士たちがやってきた頃には赤ちゃんの首が据わっていなかったので、まだ生後1〜2カ月目くらいだった感じでしょうかね。
後半になってからは、おんぶ紐を使えるようになったのでもうちょっと時間が経過しています。
寝返りもうてるかな?まだうてないのかな??
ざっくりこのシーンは●ヶ月目くらいかなというのは考えているんですが、成長には個人差もあるだろうし、あまり明言しない方がいいのかなとも思いつつ…

そろそろ離乳食チャレンジもはじまる頃なんですが、たぶんそのあたりもすったもんだあったんじゃないかなと。
なにしろ正解がわからないから、なにもかも手探りですよね。
「羊の仔は●ヶ月くらいしたら草を食べ始めるんだけど、人間はどうなんだろう…」みたいな!!!

まあ、あの時代のヒトたちは成体でも離乳食に近いような消化によいドロドロしたものを食べているので、そういう意味では安心なのかもしれません。
離乳食エピソードも頭の中では色々思い描いていたのですが尺の関係でカットしてしまいました。
過去エピソードは全般にわたってそのパターンが多いです。

色々調べてると、子育ての常識も時代と地域によってかなり違ってくるんだなという印象を受けました。
離乳食をはじめる時期とか、なにから食べさせるかとか、その他色々…
昔は大人が食べ物をかみ砕いて与えたりもしてたそうなんですが、今は親から虫歯菌がうつるのでそれはよくないよって言われてますもんね。
色々変化があるんだなあ…


◆◆◆

そして、こちらは自分用に用意しておいた資料です。


色々試してみて、数ページにわたって出てくる可能性のあるキャラや衣装はざっくりでいいからラフを用意しておいたほうがいいというのがわかりました。
あと、自分用の資料は紙で手元に置いておいた方が確認が断然楽!!!

なので、この手の簡易資料はプリントしてすぐ取り出せるところにおいています。


こちらの試作版も、作ってみて本当〜〜〜〜によかったです!
「あのシーンってどの部屋で会話してたっけ?」とか「あそこってどういう間取りになってたっけ?」とかがパラパラっとめくればすぐに調べられるので。
データってなにげに確認がめんどいんですよね。

5月には正規版を発行したいんですが、またちょっとイベント参加の雲行きが怪しくなってきてるのでどうなることやらですね〜

◆◆◆

最後に、ちょっとだけ余談です。

赤子を育てているうちにすっかり愛着が湧いてしまった(?)虹瑠は、突然乗り込んできた兵たちにも外敵排除本能みたいなものが働いてしまって、「この人たち信用できない!」って感じでフシャーってなって噛み付いてしまったわけなんですが。
実際のところこの赤子にとってどちらが幸せなのかは、兵たちが来た時点ではわからなかったんですよね。

病人でも怪我人でもない謎の生き物を施薬院で預かり続けることはイレギュラーな行為で、もしかしたら宮廷に預けたほうが専門の知識を持つ人に託すことができるのかもしれない。
他の郡でも似たような事例があったとのことだし、自分たちより詳しい人がどこかにいるかもしれない。
ヒトの生命にかかわることなので、感情で判断してはいけないというのがあって翊羅は迷っていました。

…が、赤子を連れ出すのにいまいち事情がわかってない兵士をよこしてきたことからも、正確にヒトの「仔」のことが理解されているとは思えず。
言われるがままに「じゃあよろしく!」って任せたらどんな目に合うかわからなかったので、虹瑠が世話をし続けるほうがよいだろう。
最終的には、そう判断したんじゃないかなと思うんです。


後になって、どうも宮廷としては新しい生き物を積極的に生かすつもりはなかったということがわかるので、結果的には施薬院で引き取ることにしてよかったんですが。
これはあくまで「結果的に」よかったという話で、果たして手放しで称賛できる選択なのか?というのは、正直ちょっと悩みました。

人間じゃなくても、生き物の生命(しかも未知の!)を預かるというのはそれだけで相当覚悟がいることです。
たまたまここまで育ててきて致命的なミスが起きなかっただけで、今後どうなるかわからないですし…
ある意味では無責任だととれなくもない行為なのに、肯定するような描き方をしていいのかどうか。

これが「目の前で人が殺されようとしています、助けますか?」みたいな選択肢だったら、いやまあそこは助けないと死んじゃうわけだし助けてもいいんじゃない?って思えるんですけど…
たまたま結果的に悪い方向に転がらなかっただけで、わりと際どい選択を連発しているなーと。


そういう流れが、とにかくこの後の展開でもものすごく多くてですね…!
「果たしてこいつのこの行動はどうなんだ…?」と頭を抱えっぱなしなんですが、最終的には登場人物がなにを選んだかを重視したいなというところに落ち着きました。

おそらく、この章全体が終始グレーゾーンな内容だから悩むというのもあるのかなあと思います。
なにが善いことでなにが悪いことなのかはっきりしてない、正解がない世界で試行錯誤していくお話なので。
そう…別に「正しい」はなしを描こうとしているわけではないんですよね。
ベストじゃないかもしれないけど最善になりそうな選択肢を迷いながらもなんとか選んで、そこに納得できるかどうかという姿を描き切ってあげたい。

この人だったらこの状況でどういう風に考えて、どういう行動をとるか。
結果としてわりと無茶をすることにもなるだろうし、もしかしたら「とんでもねえやつだ!」って思われるかもしれないけど、「善い」も「悪い」も描き手である自分からはできるだけ言わずに読んでくださった方の判断に委ねようかなと。
そういう方向でいこうかなと思います。


そもそも「仔」が生き延びて成長したからこそヒトが滅亡せずにいられたというのも、「現代」に生きてヒトの性質のことを知っている側の立場だからわかることですしね…
自分がこの時代に生きてたら、どういう風に考えただろうか?とつい考え込んでしまいます。

迷わなくてもいいところで迷いすぎな気もしますが、自分にとってやっぱり漫画を描くことはエンタメというより思考実験の場なのかもしれないです。

◆◆◆

全然「ちょっとだけ」じゃない!長くなりました。

色々あって翊羅の虹瑠に対する印象は、若干「こいつやべーやつだな」方面に傾いてきてるような気もするんですが。
危なっかしさを覚えつつも同時に少しずつ信頼も芽生えてきてるというか、そういうなんともいえない距離感が伝わってくれていたらよいなと思います。

続く後半戦もよろしくおねがいします。

進捗-2022-01-17

あ、今回に限ったことではないのですが、ブログを書く上でいくつかの文章はTwitterのつぶやきから再録(?)させてもらっています。

最近特に、フォローしている人すべてのツイートはTLに表示されない…というか容赦なく間引かれまくっているな??と気づくことが増えてきてまして。
こりゃきっと自分のつぶやきも次元の狭間に消えてるな!と思ったので、ブログを後から見れば重要そうな内容だけダイジェストでつまみ食いできるようにしておきたいのでした。

◆◆◆

〜次回 ブログ予告〜
NEOKETに受かったのでVRoidで売り子アバターを作ろうとしたら、MacのOSが対応してなくてさあ大変!
ウィンドウサイズを変更しようとすると画面が真っ白になる中、赤パーカーと金髪おかっぱ猫耳でマオラを作ることはできるのか…?

次回!「イベント名はNEOKETであってNEKOKETじゃないニャ」お楽しみに!



サークルカット一覧を見てると、めっちゃ周囲にケモミミサークルさん多くないですか???
Island D

やはり…これで特攻するしか………

誰かさん





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ご感想おへんじ(〜1/8)

感想フォームからご感想を送ってくださった方、どうもありがとうございました!
以下、お返事です。
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2022年がはじまりました

2022年になりましたね。
今年もよろしくお願いします!

これは、年が明けて飛び出たトラ猫マオラ。


これは2021年描き納めの、荒巻鮭にかぶりつくマオラ。


かぶりついている荒巻鮭は、SNCさんのクリスマス企画でいただいたプレゼントでした!
なんと、マオラはサンタさんから新巻鮭を2匹ももらってしまったんですね。
…クリスマスに荒巻鮭をもらえるこどもなんて、そうそういないのではないでしょうか??


マオラがこどものフリをしてサンタさんに送った手紙、かなり正体が漏れ出てる気がするんですが。
必死すぎたので見逃してくれたんでしょうかね!
(身長は、あまり私が厳密に決めないタイプなのでわりといいかげんです)
ヒトミミ…どっかいっちゃったで済ませていいんでしょうか?(本人談を信じてよいものか…??)
サンタさんからは別途かわいらしいお手紙もいただいて、素敵な企画でした。


うたむげ3話目もはじまっています。
ネームと私生活に振り回されてボロボロでしたがなんとか前半の小さな山場は越えたかな〜という感じなので、まとめ読み派の方はよかったらどうぞ!


3話目は後半がいろんな意味でたいへんなので、これからだぞ…という気持ちでいます。
ちなみに結局ネームはあれからかなり修正しました。
(結構あれこれ考え込んだのでどこが気になってどういう風に直したのか記しておきたかったんですが、文字で出力している余裕が…なかった…!)

◆◆◆

そう…
去年のうちにうたむげ3話目はじまったよ!&2021年の総括的な記事を書きたかったんですが、年末で怒涛の日々が続いたそのまま次の年になだれ込み。
年明けは買ってあるおせちでも食べつつゆっくりしよう〜と思っていたら元旦の朝から家族がぎっくり腰になって「今か????!?」というタイミングで悲鳴をあげています。

一人動けなくなるだけでも大変なんですが、普段から要介護の家族がいると単純にやることが倍増…いやそれ以上になるんだなあ(遠い目)
仕事がはじまってからじゃなくてよかったと思うべきなのかもしれませんが、いやはや…
新年早々、なかなかすごい試練がやってきたもんだなあと思っています。
私のメンタルライフはもうゼロよ!

在宅勤務してて足が冷えるなって思うことが多いので休み中に机の位置を変えかったんですが、それどころじゃなくなってしまったのでまたの機会に持ち越しです…

うたむげ3話目に関する記事も、また別途仕切り直しますね!
そっちはそっちで書きたいことがたくさんあるので。

◆◆◆

そういえば、年末に某所で「らくえれシリーズは最短コースを走ればあと6年くらいで終わらせられないだろうか」みたいなことをちょろっと言っていたんですが。

この6年というのは
4章(泡沫に紡げ)の残りを1年強

3章(幻影に望め)の後半を2年

最終章(タイトルは決まってるのでそのうち…)3年

というかなり無茶な未来計画なので、まあ90%くらいの確率で実現不可能な予定だろうなとは自覚してるんです。
年内に3話目を終わらせたかったな〜と思っていたうたむげのスケジュールが、すでに遅れてますし。

ですが!
「6年計画で終わる予定が立てられるなら、実際には10年内には完結できるのでは?」という一言をもらって「そ、そうかも…!」という気分になったので、ずれるのは前提でひとまず6年計画を目指していこうかなと考えています。

そのくらいが仕事をしつつ原稿も描ける、体力のギリギリラインなんじゃないかなって思うんですよね。
体もですが、脳がまともに動いてるうちに描きあげたい…!
やっぱ人間ってあちこち衰えていくと考え方も引きずられてくんだなーって感じることもね…増えてきましたもので。

とはいえ、漫画の作画スピードってそう簡単にはあがらない(それどころか、描き続けてると作画に対するハードルが上がって遅くなる!)というのも実感しているので。
「重要な部分は最後に描きたいから…」とか出し惜しみしないで、いきなりクライマックスに突入できないかな?みたいな方向で、この先の展開を再構築してあげられないかなと考えています。


今描いている、そしてこれから描こうとしているエピソードも本来は後半で触れる予定でしたし、そんな感じでなんとかならないかな?と。
というわけで、今年の目標は理想としてはうたむげ完結、完結は無理でも最終話一歩手前まで描きあげることです。

手持ちのリソースをほぼ原稿に振っているので、ひたすら本編ばかり更新してとっつきにくい人間になってないかなというのが気がかりですが、創作活動に対するスタンスは昔から変わっていないのでよろしくお願いします!(?)
ずっと姿を見せなかったかと思いきや突然現れて声をかけたりといった不審な行動が増えるかもしれませんが、怖がらないでください〜。

というわけで、今年もよろしくお願いします。


 

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