Cyber Stage

Diary

うたむげ4話目を振り返って

ずっとブログを書こう書こうと思いつつタイミングを逃していたのですが、今がチャンスでは?と思い立ち。
前回、本編に関する記事を書いたのっていつだっけ?と過去ログを掘り返してみたら2022年6月でした。

は…半年前かあ…!!!
4話目の折り返し地点かあ…!!!!!


もう5話目も後半戦に突入しちゃいましたよ… 甫豆回も死んじゃったし…(小声)

コロナのせいで2ヶ月ほど時空が歪んだのでまだ10月くらいの感覚なんですけど、もう12月なんですね。
もうちょっとで今年が終わってしまうところでした。

ここまで予定が延び延びになると、いっそやりそびれたことを全部放り投げて白紙にしてしまったほうが早かったりするんですが、それがあまりできない性格なので…
今更ですが、4話目 〜おわりのはじまり〜 についてちょっとだけ語らせてください。

Comicページ | 泡沫に紡げ 4話目

うたむげ4-4-1
4話目は、現代の時間軸ではノルテが自分たちと同じような『覚醒』者が他にもいることを知り

うたむげ4-4-2

過去の時間軸ではベビーだった粲歌がスクスクと成長して大暴れ…もといモリモリ食事をするようになり

うたむげ4-4-3

ドタバタな日常の裏側では暴動が起きたり、増えすぎた死体をどうするか甫豆回がレクチャーしたり、難民を受け入れたことで不和が広がったり…と崩壊へのカウントダウンがはじまっていました。

うたむげ4-4-4

そして、新しい生き物であるがゆえに動物たちと自分との間に垣根を設けていない粲歌の発言がきっかけで、ついに翊羅たちは自分たちを待ち受ける「死」の可能性に気づきます。

完結してからしばらく経った後で、4話目はメメント・モリ回だったと言ってもらって「そうか…メメント・モリか…」と妙に納得しました。


更新時のツイートを貼ってみます。
「人々は『死』という現象があることは認識してるけど、ずっと他人事だった」
これに尽きるのかなと思います。

ちなみに、この世界の人間の肉体ですが、死んだ後は普通に腐って土に還ります。
…が、そのことはほぼ誰も知りません。
異例の事態で大量に死者が出て、遺体を焼いたり埋葬したりする説明を聞かなければ、薬師である翊羅ですら知らないままでした。
(例外として、人体について独自に調べていた星亜はヒトが死ぬと「どう」なるのかを知っていました。釐於子を土に埋めたのも、そのためです。)

それゆえに、実際に遺体を目にした時の衝撃はものすごく大きかったと思うんですよね。
ただ同時に「自分も死ぬかもしれない」という可能性がこれまで頭の中になさすぎて、現実として受け入れられずに思考回路がどこかで止まってしまっている…みたいなところはあるのかもです。


そして、わりと重要なことなんですが、この世界…『王国』には霊や魂といった概念がありません。

うたむげ4-4-5

それゆえに「死者を弔う」「魂を眠りにつかせる」という発想にもいたっておらず、死者を弔うための特別な儀式というものも存在しなかったりします。
死者を弔うための儀式というものが存在しないため、物質的にどうにかする…という意味で「処理」という表現になってしまったんでしょうね…

翊羅たちが「死」という絶対的なおわりの瞬間に向き合っていくのは、ここからが「はじまり」になる。
そういう意味も込めての、4話目のサブタイトルでした。

◆◆◆

ついでに「食事」事情に関するツイートも貼っておきます。


といいますか、つぶやいたことを忘れて普通にブログに書きそうになっていました。
最近はなんでもかんでもすぐ忘れちゃうので、油断すると同じことを5回くらい言ってそうでだいぶ危ないです。


新しく生を受けたこどもたちは、食べることもその他諸々の生理現象も「最初からそこにあった」ものなので、おそらくそこまで嫌悪感を抱いていないんですよね。
ご感想内で「これからの子供」と「今までの大人」という表現をしていただいて、すごくしっくりきました。

おとなたちがあれだけ拒否していた肉を体内に入れることに対して、粲歌は躊躇がありません。
むしろ「草だけ食べた時よりも元気が出る!」ということを本能的に察して、進んでモリモリ食べています。
それも彼女が「新しい生き物」だということの象徴なのかもしれません。

残念ながら複雑な味のするものを摂取する習慣がなく、味覚もあまり発達していないので「おいしい」という概念はまだないようです。
食の楽しみがあれば日常ももうすこし気持ちが明るくなりそうなんですが…
味わうことを楽しめるようになるのはまだまだ先のような気がしますね。
(粲歌たちよりもうちょっと後の、新生代の「こども」たちはワンチャンあるかも?)


もともと、この世界の家畜は羊とかヤギとか馬とかがメインだったんですが、この頃からもしかしたら家禽も育てはじめたかもしれませんね。
牛っぽい動物を捕まえて増やそうとした街もあるかもしれません。
(現代と食べる量が違うとはいえ)食材の確保問題もむずかしいので、水面下ではいろいろと起きていたことでしょう。

このあたりの「変化」については作中でかなりハイスピードで進んでいってるので、もうちょっとじっくり描写してもよかったのかもしれませんが…
あまり深入りしすぎると何のジャンルなのかわからなくなってきそうなので、巻きでいきます!な感じでひとつ、お願いします。

◆◆◆

最後に、ひとつ補足というか言い訳というか、誤解を招きそうなとこだけ先に説明させてください〜。


Webではまだ公開してない内容なので(※今の所同人誌オンリーです)そんなに気にしなくてもいいかな…?とも思ったんですが、思わせぶりすぎて紛らわしかったので!

依守弥もかつては紫牙郡に在籍してたことがあったはずなんですが、その際にこっそり「石化」の魔法を上司から教えてもらっています。(※違法です)
甫豆回も石化の「魔法」を使えるので、「もしや…」ってミスリードを招いてしまうかもしれないなと気づきました。
依守弥の上司とは別人ですよ!というのをあらかじめお伝えしておきたく…!

『王国』には各地に死体処理班みたいなのがいて、それに関わってる偉い人は石化を使えるのでした。
未来の自分にパスしとこ!って思って思わせぶりなセリフを言わせて、あとからフォローに苦戦すること…よくあります…


以上、4話目に関する記事でした!
5話目は5話目ではちゃめちゃに言いたいことがいっぱいあるので、またそのうち書きに来るかもしれません。
今週末から公開していく内容が内容なので、若干不安なのですが…よ、よろしくお願いします。

 




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「泡沫に紡げ」4話目開始とリアル牧場

GWですね!
ちょっとお疲れモードの記事が上の方にあったので、ご心配おかけしてすみません。
あれからだいぶ休んだのでかなり回復しました!

感想フォームからメッセージを送ってくださった方、どうもありがとうございました!
ジャンプルーキーの方からきてくれてお気遣いくださった方も、あたたかいお言葉が嬉しかったです。
辺境の地ですが、本拠地的な感じでたまに更新しているので気が向いた時にでも覗きにきてください。
ひとつ前の別記事に、最近いただいたコメントへのお返事を書いています。

というわけで、「泡沫に紡げ」4話目の公開をはじめました。

このお話は(一応)全7話の予定なので、予定通りに進めばここで折り返しになるんじゃないかな…?と思います。
これまでの経験上、最後の方が伸びるのでどうなるかわからないんですけど…!

更新を再開したのでTwitterも復活しています、最新話はちょっとずつ公開していきますのでお気軽にフォローどうぞ!
1話分が溜まったら、またあちこちでまとめ読みできるようにしますね。


…そう、実はジャンプルーキーでも漫画を公開してみたんです。
自分の描いている漫画はシリーズもので、完全に独立したひとつのお話というよりはそれぞれの視点を読むことでちょっとずつ全貌が見えてくるシナリオ開放型AVGのようなイメージで作っているので、ちょっとアウェーかもしれないなあ…と思いつつ恐る恐る投稿してみたのですが。
想像していた以上にあたたかいコメントをいただけて、とても嬉しかったです。

久しぶりに新しい場所に投稿してみて、まだまだたくさん課題があるなあというのも実感しました。
続きを描きつつ、いろいろな作品を見て「もうちょっとこうした方がいいかな〜」と感じたところは取り入れていきたいです。
漫画…奥が深いですね…

◆◆◆

そうそう。
「泡沫に紡げ」に出てくる虹瑠は牧場の羊飼いという設定なので、どこかでリアル牧場へ行きたいな…ということで、GWを利用して県内の牧場へ行ってきました!

ダチョウやヤギをはじめとした色んな動物を育てている牧場で、動物たちと距離の近いひとときを過ごすことができました。
できたら羊も見にいきたかったんですが、毛刈りのタイミングを逃してしまったんですよね。
(去年も、某牧場へ行ったらすでに毛を刈られた後でした…)
本当は子羊や子ヤギが生まれたばかりの時期に行きたいんですが、その時期は花粉が大量に飛んでいるのでもどかしいです。

というわけで、ばーっと写真をアップしていきます。


ダチョウです。黒いのがオスで茶色っぽいのがメスです。

牧場のダチョウ01

ダチョウ牧場だったので、とにかくダチョウの主張がすごかったです。
嘴でつつかれるとなかなか痛いです。

牧場のダチョウ02

虹瑠「これはヤギだよ!」

牧場のヤギ06

牧場内に生えている草をちぎってあげることができます。
わざわざ人間があげなくても食べ放題なんですけど、食べやすい草を差し出すと喜ぶようです。

牧場のヤギ02

子ヤギが二匹いて、兄弟仲良く走り回っていて元気でかわいかったです。

牧場のヤギ04

距離が…近い…!(紐をかじりたいようで、靴紐は両方ともほどかれました)

牧場のヤギ01

近い!近すぎる!全然逃げません、ひたすら距離が近いです。

牧場のヤギ05

走り回った後は日向でスヤスヤしていました。かわいい。

牧場のヤギ03

ウサギとチャボです。チャボは膝の上にも乗ります。

牧場のウサギ

これは、牧場のエミューとウコッケイの卵で作られたプリン。
エミュー卵プリンの方がもっちりしてて、ウコッケイ卵のプリンはかためでした。

牧場のプリン

口コミを見ながらワイルドな牧場だなあ…と思っていたんですが、想像以上にワイルドでした!
めっちゃリフレッシュできました。
そして、虹瑠の服装はあの垂れてる布がヤギに齧られるので牧場には向いてないんじゃないかなと思いました。(今更?!)

 

「泡沫に紡げ」3話目完結しました

ご無沙汰しておりました!
前回と前々回のブログがNEOKET開催直前のトラブルなんとか参加できそうだよ報告で(確か「取り急ぎサイトでご報告!」みたいな感じだったのでツイートしていなかったはず…)それ以降一度も更新していなかったんですね。

2/17追記って書こうとして2/27追記って書いてたので、ほんと焦ってたんだなあと思いました。

ご報告したいことが山積みで、どれから先に書こうかなあという感じなんですが、まずは一番重要なことから。
「泡沫に紡げ」第3話 〜変わる体、変わる心〜
完結しました!!!!



最終更新分をアップした時に意識が朦朧としていたせいか文章がわかりにくいんですが、次の4話目でこの章の折り返し地点にいく予定ですよ〜という意味です。
いえ、後半になるほどページ数が増える法則があるのでまだ断言できないんですけど…
シリーズものの最終話って、なぜか最初に考えてた3倍くらいに膨らんだりしますからね。


サイトのコミックページも更新しています!
一気読みしたい方はそちらからどうぞ〜。
Pixivへのアップはもうちょっとお待ちください。
2話目からずっと、扉絵にしたいカラーイラストが用意できてないんです…カラーイラストに時間かかりすぎ芸人ゆえ…

余談ですが、個人サイトはスマホからだと表示される情報を絞っているため、PC(というか広い画面で表示できるデバイス)からアクセスするとPixivなどへのリンクも出てきます。

PC&スマホ表示比較

この章がはじまってからずっと「ぜひ読んでください!」とは言いづらいような不穏な展開続きだったんですが、今回はわりと明るい感じの終わり方だった…のでは………ないでしょうか……………?(疑問形?)

いえ、道中は色々とありましたが…
当初予定していたのはもっと全体的にほのぼのした内容だったんですが、いやこの世界でそんなスムーズに新しい生き物が受け入れられるはずないな…ということで軌道修正しちゃったんですよね。
(ネームの悪戦苦闘っぷりがすごかったので、今度そこにも触れたいです)
でも、ラストだけは「ここで終わっておけば一見ハッピーエンドなのでは?」くらいの「よかったね!」感を目指していました。
2章のオーロラ回みたいなものです。


もちろん、解決したように見せてこれからが問題山積みなんですけどね。
ひとまず生命は助かったけど、赤子は放っておいて育つわけじゃないので、誰が育てるのか…
養育をする人はそれまでにしていた労働ができなくなるわけで、そこの補填はどうするのか…
「食料」もより必要になってくるし、社会制度の方も変えていかないといけないし、法整備もしなきゃだろうし、そこでまためちゃくちゃ揉めるでしょうし。

たまたま今回は母子ともになんとか無事に出産を終えることができたけど、これからも同じように100%理想の結果を望めるわけじゃない。
悲しいことですが、描写しきれていないところでどうしても悲劇は起こるだろうと思います。

あと、そもそも『中央』からはどういう指示が飛んでるのか?
従わないとまずいんじゃないの??勝手に「うちでは人間の仔を生かすことにしました」なんて判断しちゃって紫牙郡だいじょうぶ???みたいな問題もありますし。


そしてなにより、人類に起こる変化はこれで終わりじゃないので。
ご感想の中で「増えるということは、減るということ」って言っていただいたように、本当の試練はこれからなのかもしれません。

2話目と3話目はいわば「新世代爆誕編」みたいな感じだったのですが、これでひとつの区切りがついたので次のフェーズにうつります。
4話目〜5話目が、またひとつの大きなまとまりになる予定…です!

「泡沫に〜」は全7話分かなり細かくプロットまで作ってあるんですけど、今回みたいに一度立てたプロットを構成からぶち壊して再編することがあるので…もうどうなるかわかりませんね…(遠い目)
あと、5話目が内容的にちょっと心配ですが、もうここまできたら覚悟を決めて描ききりたいと思います。


登場人物が増えてきてごちゃごちゃしてきたので、名前がよくわからなくなってきてしまった方はこちらをどうぞ。


封莎(フウサ)と駮埜(ハクヤ)は、このシリーズがはじまってから初の(たぶん)公式カップルです。

現代でいうところのいわゆる恋愛感情的なものが(まだ)存在しない世界観なのに加えて、うちの作風が作風なので、関係性としては淡白な描き方になってしまってるんですけど…
ちょっとずつ心身が変化してきた過渡期にくっついたふたりなので、お互いになんらかの好意は抱いてるんじゃないかなと思います。

駮埜、パートナーが心配でわざわざ様子を探りにきたり、ピリピリして虹瑠の発言にキレたりしてますしね。
嘘をつけない性格っぽいし…少なくとも悪い人ではないんじゃないかな?と。

たくさんかあ…(たくさんかあ…)

たくさんかあ

新世代の赤子ふたりにも、めでたく名前がつきました。

余談ですが、最後の更新分のシーンは、このシリーズの1章冒頭で「名前のない少年」だったユースクリフ少年が名付ける側になっていたというのがちょっとしたこだわりポイントだったのでした。
(そこに注目してくださった方もいらして、嬉しかったです!)

まろまゆちゃん詰め合わせ

粲歌(サンカ)は更新中にいろんな方から「まろまゆちゃん」と呼んでいただいてて、その愛称も気に入っていたのでちょっと名残惜しいです。
作中でまろ眉キャラなのは、マオラとこの子だけなんですよね。
ねこみみとしっぽは生えてないし、女の子なので同一人物じゃないような気はするんですが…?みたいなあやしい関係です。

◆◆◆

想定してたよりページ数が増えてしまって、気づけば昨年末からずっと描いていたのでは…?な3話目も、なんとか「次回に続く!」にこぎつけて折り返しポイントまで来ました。
ちょっと一回休んだ方が…とか色々迷いもあったんですが、3話目までは失速しないで定期更新するぞというのを最優先にしていたので、意地で描き切りました。

終わったから言えますが、ラスト3週分は年度末だったこともあって(私生活との両立が)わりとシャレにならないくらいキツかったです…!笑
4話目からはちょっとスピードをゆるめるかもしれません。
いつもそう言ってなかなか減速できずにいるような気もしますが。

なにより、ここ一ヶ月は色々とありましたしね…!
主にNEOKETなんですけどね…(あとmac購入まわりの話せば長くなる事故…)
イベントとはいえ、オンラインだし新刊を出してるわけでもないのでそこまで負荷は高くないだろうと思っていたのですが、まったくそんなことはなかった!!!
アプリにログインできなかったトラブルの影響が大きかったんですが、それを抜きにしても結構ギリギリで。
普通にフルタイムで働きつつ定期更新しつつイベントにまで参加してはいけないなというか、毎週コンスタントに作画するのってめちゃくちゃ大変なんだなって改めて思いました。
もうちょっと自分の限界を知りましょう、というのが反省点です。

あ、VRイベント体験はとても楽しかったし、申し込んだこと自体はよかったなーと思っています!
とにかくスケジュールが無茶過ぎたんですよね。
また改めて別記事でレポしたいです〜当日はちょこちょこつぶやくので精一杯だったので。
素敵なデジタル差し入れもいただいちゃいましたしね!
ぜひぜひ改めてご紹介したいです。


とにかくこの章は結構読むのに気合のいるお話なんじゃないかなと思いますので、ちょっと余裕がなくて最近の展開を追いきれてないんだよな〜という方は、気が向いたときにでもコミックページでまとめ読みしていただけたら嬉しいです。

感想フォームからの一言も、いつでもお待ちしておりますので!



「泡沫に紡げ」3話目前半まで公開しました

12月から、Twitter上で「泡沫に紡げ」3話目
〜変わる体、変わる心〜 の公開をはじめました。

なかなかブログに「公開スタートしたよ!」と書けないまま話が進んでいってしまいましたが、今は後半に差し掛かったところです。
サイトのコミックページに格納するのは、最後まで更新してからになります。


ジャンルが…変わってしまっている…?!
といわんばかりな冒頭でしたが、だんだんいつもの(?)不穏な感じになってきました。
フォロワーさんが「子を保護した次のミッションは母を救えなのか」ってコメントしてくださったんですが、なるほど言われてみれば確かにそんな感じの流れになるのかもですね!

母…母……
「母親」という概念があるのかどうかがまず怪しい世界ですが、そうですよね…
そういうことなんですよねえ…

ちなみに冒頭の子育て奮闘記な描写に関しては、悩みに悩んでだいぶ削ったんです。
初期案ではもっとページ数を使って、謎の生き物にどう接したらいいのか&どうやったら生かしていけるのか悪戦苦闘していたんですよね。
なにしろ同じ「ヒト」を育てるということ自体が未知の領域ですし、成長するという概念もないですし。

例のヤギミルクについても「どうやって飲ませよう?」とか…そもそも作中で悩むところを描写すべきか?どうする??みたいな。

哺乳容器

よくよく見ると、冒頭だとお匙でミルクを飲ませているんですが時間が経過した後では哺乳容器のようなものを持っていたりします。(気づいてくださった方、どうもありがとうございます…!)
回想シーンの合間で工芸職(原材料から生活に必要なものを作り出す職業の人)に相談して、ちょうどいい吸い口を作ってもらったのでした。
「いきなり哺乳容器を使い出すのはちょっと無茶じゃない?」ってなった経緯に関しては、前の記事で

預かりはじめた初期の頃はね……道具が…なかったのでね…

スプーンミルク

赤子は泣くことで快不快を表現している、というところにたどり着くまでにもそうとう試行錯誤がありそうですよね。
とりあえず「乳」を飲ませることが必要だということはわかっても、どのくらいが適量なのかもよくわからないし。
なんらかの理由で飲んでくれない時もあっただろうし。
使い捨てのおむつなんてないし、洗濯物がめちゃくちゃ増えるし、すぐに目を覚ますから誰かがつきっきりで様子を見てないといけないし、それに加えて通常の仕事もしないといけないし…ウワーッ!!!

世話をするのは3人(虹瑠&翊羅&おさげちゃん)で分担していたのでワンオペよりはかなりマシだったかなと思うのですが、ただひたすら「なにをどうすればいいんだ…?これでいいのか…間違ってるのか…??」な感じでパニックな日々だったんじゃないかなと。


兵士たちがやってきた頃には赤ちゃんの首が据わっていなかったので、まだ生後1〜2カ月目くらいだった感じでしょうかね。
後半になってからは、おんぶ紐を使えるようになったのでもうちょっと時間が経過しています。
寝返りもうてるかな?まだうてないのかな??
ざっくりこのシーンは●ヶ月目くらいかなというのは考えているんですが、成長には個人差もあるだろうし、あまり明言しない方がいいのかなとも思いつつ…

そろそろ離乳食チャレンジもはじまる頃なんですが、たぶんそのあたりもすったもんだあったんじゃないかなと。
なにしろ正解がわからないから、なにもかも手探りですよね。
「羊の仔は●ヶ月くらいしたら草を食べ始めるんだけど、人間はどうなんだろう…」みたいな!!!

まあ、あの時代のヒトたちは成体でも離乳食に近いような消化によいドロドロしたものを食べているので、そういう意味では安心なのかもしれません。
離乳食エピソードも頭の中では色々思い描いていたのですが尺の関係でカットしてしまいました。
過去エピソードは全般にわたってそのパターンが多いです。

色々調べてると、子育ての常識も時代と地域によってかなり違ってくるんだなという印象を受けました。
離乳食をはじめる時期とか、なにから食べさせるかとか、その他色々…
昔は大人が食べ物をかみ砕いて与えたりもしてたそうなんですが、今は親から虫歯菌がうつるのでそれはよくないよって言われてますもんね。
色々変化があるんだなあ…


◆◆◆

そして、こちらは自分用に用意しておいた資料です。


色々試してみて、数ページにわたって出てくる可能性のあるキャラや衣装はざっくりでいいからラフを用意しておいたほうがいいというのがわかりました。
あと、自分用の資料は紙で手元に置いておいた方が確認が断然楽!!!

なので、この手の簡易資料はプリントしてすぐ取り出せるところにおいています。


こちらの試作版も、作ってみて本当〜〜〜〜によかったです!
「あのシーンってどの部屋で会話してたっけ?」とか「あそこってどういう間取りになってたっけ?」とかがパラパラっとめくればすぐに調べられるので。
データってなにげに確認がめんどいんですよね。

5月には正規版を発行したいんですが、またちょっとイベント参加の雲行きが怪しくなってきてるのでどうなることやらですね〜

◆◆◆

最後に、ちょっとだけ余談です。

赤子を育てているうちにすっかり愛着が湧いてしまった(?)虹瑠は、突然乗り込んできた兵たちにも外敵排除本能みたいなものが働いてしまって、「この人たち信用できない!」って感じでフシャーってなって噛み付いてしまったわけなんですが。
実際のところこの赤子にとってどちらが幸せなのかは、兵たちが来た時点ではわからなかったんですよね。

病人でも怪我人でもない謎の生き物を施薬院で預かり続けることはイレギュラーな行為で、もしかしたら宮廷に預けたほうが専門の知識を持つ人に託すことができるのかもしれない。
他の郡でも似たような事例があったとのことだし、自分たちより詳しい人がどこかにいるかもしれない。
ヒトの生命にかかわることなので、感情で判断してはいけないというのがあって翊羅は迷っていました。

…が、赤子を連れ出すのにいまいち事情がわかってない兵士をよこしてきたことからも、正確にヒトの「仔」のことが理解されているとは思えず。
言われるがままに「じゃあよろしく!」って任せたらどんな目に合うかわからなかったので、虹瑠が世話をし続けるほうがよいだろう。
最終的には、そう判断したんじゃないかなと思うんです。


後になって、どうも宮廷としては新しい生き物を積極的に生かすつもりはなかったということがわかるので、結果的には施薬院で引き取ることにしてよかったんですが。
これはあくまで「結果的に」よかったという話で、果たして手放しで称賛できる選択なのか?というのは、正直ちょっと悩みました。

人間じゃなくても、生き物の生命(しかも未知の!)を預かるというのはそれだけで相当覚悟がいることです。
たまたまここまで育ててきて致命的なミスが起きなかっただけで、今後どうなるかわからないですし…
ある意味では無責任だととれなくもない行為なのに、肯定するような描き方をしていいのかどうか。

これが「目の前で人が殺されようとしています、助けますか?」みたいな選択肢だったら、いやまあそこは助けないと死んじゃうわけだし助けてもいいんじゃない?って思えるんですけど…
たまたま結果的に悪い方向に転がらなかっただけで、わりと際どい選択を連発しているなーと。


そういう流れが、とにかくこの後の展開でもものすごく多くてですね…!
「果たしてこいつのこの行動はどうなんだ…?」と頭を抱えっぱなしなんですが、最終的には登場人物がなにを選んだかを重視したいなというところに落ち着きました。

おそらく、この章全体が終始グレーゾーンな内容だから悩むというのもあるのかなあと思います。
なにが善いことでなにが悪いことなのかはっきりしてない、正解がない世界で試行錯誤していくお話なので。
そう…別に「正しい」はなしを描こうとしているわけではないんですよね。
ベストじゃないかもしれないけど最善になりそうな選択肢を迷いながらもなんとか選んで、そこに納得できるかどうかという姿を描き切ってあげたい。

この人だったらこの状況でどういう風に考えて、どういう行動をとるか。
結果としてわりと無茶をすることにもなるだろうし、もしかしたら「とんでもねえやつだ!」って思われるかもしれないけど、「善い」も「悪い」も描き手である自分からはできるだけ言わずに読んでくださった方の判断に委ねようかなと。
そういう方向でいこうかなと思います。


そもそも「仔」が生き延びて成長したからこそヒトが滅亡せずにいられたというのも、「現代」に生きてヒトの性質のことを知っている側の立場だからわかることですしね…
自分がこの時代に生きてたら、どういう風に考えただろうか?とつい考え込んでしまいます。

迷わなくてもいいところで迷いすぎな気もしますが、自分にとってやっぱり漫画を描くことはエンタメというより思考実験の場なのかもしれないです。

◆◆◆

全然「ちょっとだけ」じゃない!長くなりました。

色々あって翊羅の虹瑠に対する印象は、若干「こいつやべーやつだな」方面に傾いてきてるような気もするんですが。
危なっかしさを覚えつつも同時に少しずつ信頼も芽生えてきてるというか、そういうなんともいえない距離感が伝わってくれていたらよいなと思います。

続く後半戦もよろしくおねがいします。

進捗-2022-01-17

あ、今回に限ったことではないのですが、ブログを書く上でいくつかの文章はTwitterのつぶやきから再録(?)させてもらっています。

最近特に、フォローしている人すべてのツイートはTLに表示されない…というか容赦なく間引かれまくっているな??と気づくことが増えてきてまして。
こりゃきっと自分のつぶやきも次元の狭間に消えてるな!と思ったので、ブログを後から見れば重要そうな内容だけダイジェストでつまみ食いできるようにしておきたいのでした。

◆◆◆

〜次回 ブログ予告〜
NEOKETに受かったのでVRoidで売り子アバターを作ろうとしたら、MacのOSが対応してなくてさあ大変!
ウィンドウサイズを変更しようとすると画面が真っ白になる中、赤パーカーと金髪おかっぱ猫耳でマオラを作ることはできるのか…?

次回!「イベント名はNEOKETであってNEKOKETじゃないニャ」お楽しみに!



サークルカット一覧を見てると、めっちゃ周囲にケモミミサークルさん多くないですか???
Island D

やはり…これで特攻するしか………

誰かさん





「泡沫に紡げ」2話目完結しました

ブログでのご報告が遅くなりましたが、シリーズ4章「泡沫に紡げ」が2話目まで完成しました。



2話目サブタイトルの「ちいさないきもの」は、突然自分が小さくなってしまった翊羅(ノルテ?)のことかと思わせておいて、後半で誕生したあたらしい小さな生き物とかけていたのでした。

全7話中の2話目なのでまだまだ序盤ですが、主要登場人物はだいぶ出揃ってきたのではないかなと思います。
最新版の登場人物一覧、貼っておきますね。
↓↓↓
登場人物4-2終了時点

名前が覚えられないんじゃー!という方は、とりあえず翊羅と虹瑠だけ覚えておいてもらえれば問題ないです。
無理に漢字まで覚えなくて大丈夫ですので!


サイト内にも4章コンテンツを追加して、2話目まで公開しました。
あとPixivにも1話だけ先行してアップしています。まとめ読み派の方はよかったらご覧ください。

Comicページ(4章)
Pixiv(1話目まで)

サイトは地味に2〜3章のイメージ画像も差し替えていたりします。
やろうやろうと思いつつ後回しになっていたので、これでひとつ肩の荷が降りました。
PC環境なら見開き+左右の十字キーで実際のページめくりに近いスタイルで読めますので、見開きページをちゃんと見開きで読みたい方はぜひコミックページからどうぞ!

◆◆◆

さて。そろそろお気づきかと思うのですが、4章は現在(ノルテパート)と過去(翊羅パート)を交互に繰り返すことでお話が進んでいきます。
…って、これもしかして前にも書きましたっけ?何度も同じことを書いていたら申し訳ありません。
全体的には翊羅パートの方が多めなんですが、特に前半〜中盤は翊羅パート、終盤はノルテパートがやや多めになるんじゃないかなと。

太古の世界を生きたひとりの女性が、なぜか見知らぬ世界の幼女として人生を再スタートしてしまった…といった感じで物語がはじまったため、序盤は「そもそもここはどこなのか?」「これまで自分はどういうところにいたのか?」という疑問を軸に物語が進行しています。

本を読むノルテ

他の章にはマオラのような解説者ポジションのキャラがいるので、そこを読んでくださった方の視点では「ここは人々が永遠の生命を失った後の、未来の世界だ」というのが周知の事実(?)なんですが。

彼女の主観だと、突然わけのわからない世界に飛ばされて(?)知らない人間の中に入れられて(?)しまったような感覚でいたわけなんですよね。
紆余曲折あってノルテの伯父・レインザの元に保護されて「もしかしたら、ここは自分=翊羅が生きていたよりはるか遠い未来の世界なのでは?」ということに気づいた…というのが2話目のおおまかなあらすじでした。


「ここ」が「どこ」なのかひとつのヒントを得たところで、彼女はどこへ向かうのか…
おそらく孤独な世界で理解者を探したいという欲求は出てくるだろうと思うのですが、大きく分けてふたつ問題があります。

ひとつは、彼女が「ここ」についてより詳しい情報を得るために行動するには、あまりに幼すぎるということ。
そしてもうひとつは、ノルテという名前を持っている彼女が「自分は翊羅だ」と思って生きていくのは、はたして「ノルテ」にとって幸せといえるのか?ということです。

後者についてはもうちょっと先で言及した方がいいのかなーと思っていたのですが。
翊羅の意識が表に出てくる(?)前に存在していたはずの、100%一般人の女の子だったはずの「ノルテ」の存在を気にかけてくださっている方もちらほらいらっしゃるので、あえて早めに話題に出してみました。

現状、ほぼ翊羅による意識の乗っ取りみたいになってしまっていますからね。
物語が進んでいく様子に、読んでいて「ざわ…」ってなってしまう感覚があるのだとしたら、それはおそらく間違いではないんじゃないかな…と。


らくえれシリーズそのものがわりとそうなんですが、4章は特にゴールが見えにくい…というか、そのゴールをゴールにしてしまってよいのか?という構成なんですよね。
明確な対立構造もなく、立ち塞がる「敵」もおらず、そもそも正義や悪といったわかりやすい価値観すら表に出てこない、もっともグレーな章です。
この障害さえ倒せばなんとかなる、という「敵」がいない状況は描き手側としてもむずかしいです。いろんな意味で。

ゴールがどこにあってそこへの道のりがどうこうというより、はたしてどこへ向かえば納得できるのかという、登場人物の心の問題になるのかなあという感じはします。
いや、この章だけじゃないのかも…?
「楽園に還れ」という作品そのものが、お話の中に出てくる人たちがなんらかの決意をしたり、納得したりするための物語なのかもですね。
その決意がどんな結果をもたらすかは不明ですが…

本当は、ストーリー仕立ての物語をつくるときには全編を通して明確な目的(何かを倒すとか探すとか)をひとつ明示した方がエンタメとしては親切なんですが。
1章序盤に関しては、虹瑠の「自分の名前(という心の支え)が欲しい」という仮目的は示しておいたんですけど…一応…
今見返すと、もうちょっとこうすればよかったのになあというところがボロボロでてきますね。

親切だと、理解してはいるんです…が……。

他にも、わかりやすさとか共感のしやすさとかに関しては近年特に強く求められるようになってきているので、色々と思うところもあるんですが…あるんですが…色々…。
自作品のエンタメ要素の足りなさに関しては、最近ちょっと割り切りつつあります。
(あ、でも漫画の技術的な意味でのわかりやすさはまだまだ足りてないし必要なことだと思うので、もっと取り入れていきたいです!)


話題が少し逸れました。

自分でない「誰か」の能力を得て無双できたとして、それは本当に自分の幸せなのか?とか…
逆に、自分の意識が宿ることで強引に誰かの人格を書き換えてしまったとして、それは(人格面だけ見ると)ある種の殺人ではないのか?とか…
そもそもどこまでを自分とみなすのか、共通する自分みたいなものがあると思っていること自体が幻じゃないのか、とか。

個人的にはフィクション定番の設定ひとつとってもいろいろと考えてしまいます……、作中で起きている現象に関してはおいおい本編でやりたいと思います。
そのために漫画描いてますからね!描いた方が伝わる、と信じたい。です。

◆◆◆

個人的に、2話目で好きなシーンは終盤の翊羅&虹瑠が二人で叱られて(?)いるところです。

叱られる二人

ここ、虹瑠と甫豆回は困った顔をしているんですが、翊羅はわりとシレッとしているんですよね。
そのあとの「他の街で前例がある」という情報を聞いた時には驚いた顔をしているんですが。

彼女的には、叱られることや責任を追及されることに対してはあまり気にしていない、というか…

謎のいきものがヒトの子なのだとしたら、ヒトを生かすのが自分の役目なので生存させなければいけない

生存させるための手段が不明で、手に入る情報を元に最善は尽くしたつもりだが正解かどうかわからない

結果的にヒトの子は生存したのでひとまずホッとしている、手段が間違っていたなら今後に備えて正解を知っておきたい


という思考回路なので、上司から叱責されることに関してはわりとどうでもいい(…)んだと思います。
別になんらかの事件で感情が欠落してうんぬんかんぬんとかそういうわけじゃなくて、ベースが現実主義というか、元からそういうパーソナリティの人なんですね。

だから、前例があったのに隠されていたことに関しては「それもっと早く聞いてれば落ち着いて対処できたのに?!」ってびっくりしているし、虹瑠が意外な一面を見せたことに対しても「こいつ思ってたよりやべえ奴だな」みたいに感じてるんじゃないでしょうか。


甫豆回も苦労が多そう

…さて。
翊羅たちが発見した赤ちゃんはなんとか生存することができましたが、それを社会が受け入れるかどうかは別の問題。
上層部が公にしていなかったということは、あまり前向きには捉えられていなかったということでもあります。

なお、この時点では人々の不老性はまだ保たれているため、人口を増やすことは現代ほど重要視されていません。
ヒトから産まれた「仔」はまだすべてが謎の生きものなので、成長したら既存のヒトたちと同じような個体になるかどうかすら不明なわけですしね。(というかヒトが成長するという概念がないような?)

これからまだまだ一悶着あるのではと思うのですが、それは3話目以降で描いていきますね。


今回もTwitterで週に一回数ページずつ更新というスタイルをとっていましたが、毎回読んでくださった方、反応をくださった方、本当にありがとうございました。
特に、数ページの更新にも毎回ご感想をくださった方にはとても元気をいただいていました。

とにかく最近はツイートの取得漏れがすごくてTLで見逃している情報も多そうなんですが、コメントは一言でも嬉しいので、RTしていただいた後はホームまで見に行って何か見逃していないか確認しています。

今のように水面下での準備中で表に何も出せていないときって、正直なところ気持ちがものすごく焦るんですが。(あまり積極的に交流しているアカウントじゃないので、しばらく黙っているとTLに表示されなくなりそうですし…とほほ…)
1〜2話目でいただいたコメントを最初から読み返していて、今やることは焦らず着実に物語を組み立てて積み重ねていくことだなと思い直しました。

ちょっと難解でわかりにくい作品ではあるけれど、それでもその中から本当に描きたいことを汲み取ってくださってる方はいる。
いろんなものの流れの早さを見ているとどうしても焦ってしまうんですが、納得のいく作品を作れるように丁寧に構築していきたいです。

◆◆◆

最後に。
2話目をキリのいいところまで描き切ったら補足したいと思っていたことがいくつかあるのですが(主に、オギャーとかの話を…)生々しい話題になりそうなので記事をわけました。

10000字以上あるので、お時間に余裕のある方&なんでもアリだよという方だけひとつ前の記事をご覧ください。
といいますか、この記事だけでも6000字くらいあるのにここまで読んでくれてありがとうございます。

メエ〜とかオギャーとかの話



 

 

8月?!

は、8月〜〜〜〜〜!!!
前回の記事(うたむげ2話更新スタート)に追記しようと思っている間に、なんだかんだ2話目の前半が終了してしまったので別記事にしました。



というわけで、前半はノルテちゃんちの家庭の事情ターンでした。
色々呟きたいことはあるんですが、とにかく毎週ヒイヒイ言いながら描いて出しての繰り返しでツイートする余裕が…ありません…!
いやでも今はなによりお話を先へ先へと進めたいので。これでいいのだと思います。

それにしても、なんだかここ数年ほど汚部屋をよく描いている気がします。
マオラの部屋も汚いんですけど、あれはどちらかというと散らかすのが上手なだけなので衛生面ではマオラの方が若干リードしている感じです。(?)


Twitterでも触れましたが、翊羅(ヨクラ)はその生きてきた社会の特性ゆえ現代において「子ども」という存在がどう扱われるのかよくわかっておらず、同時に「家族」というものも理解しきれてないために、ノルテが置かれている状況がどのくらい悲惨なのかも自覚できていません。

預かり先から一人でこっそり抜け出していってしまったのも、自分が今は庇護される側の立場だということをいまいち理解していなかったからです。
彼女が就いていた薬師という職業は「王国」において貴重な専門職でどちらかというと尊重される側の立場だったので、あえて極端な言い方をしてしまうと昔の彼女はわりと強者側の立場だったんですよね。
あの頃は性差も年齢差もあるようでないような世界でしたし。
(実際に「年齢」という概念はなかったですし、年齢差っぽく見えるのはどちらかというと個体差です)

それゆえに、幼くて女の子で保護されてない状況にあるというのがどのくらい危険なことなのかあまり想像できていなかった…というのもあったのでした。
一人でウロウロしているだけで危ない目に遭うなんて、いろんな意味で想定外だったのでしょう。


なので、汚部屋のシーンも翊羅(inノルテ)の感覚的には「家が困ったことになってるんだけど、自分だとどうにもならないので手助けしてほしいな」くらいの感覚だったんだと思うんですけど。
ドアを開けたらこんな惨状になってて、幼い姪っ子に助けてなんて言われてしまったもんだから…温厚そうなレインザおじさんもそりゃあキレますよね。

紆余曲折あってレインザおじさんの家に預けられることになりましたが、もちろん彼女自身の問題は何も解決していないのでまだまだこれから…という感じです。

なんというか…家族というつながりは人によって抱いているイメージや求めているものが全く違うので扱いがむずかしい題材だと個人的に思っていて。
わりとこれまでも正面から向き合うことを敬遠してきたので部分的に触れるだけでとても緊張するんですが、後半は後半でまた別の方向でむずかしい題材に切り込んでいくので緊張しっぱなしです。
この章を描き終えることにはだいぶ寿命が縮んでるんじゃないでしょうか。

この先の展開に至ってはこれ本当にGOして大丈夫か…?と若干まだハラハラしているんですが、なんかこう…よろしくお願いします!


翊羅(現在&過去)

いきなりWeb公開をはじめてしまったせいでずっと白黒絵ばかり描いていましたが、翊羅のイメージカラーは薄めの紫色です。
カラーになったら緑色系かな?と想像していただいてたりもしておもしろかったです!
(漫画での描写から色とか音楽とかのイメージを聞かせていただけるの、私は好きです〜)

虹瑠の頭がブルーグリーングレーみたいな感じのなんともいえない中間色なので、並べた時に色を馴染ませるのが難しそうだなと今から頭を抱えていたりもします。
キャラデザをしたのが義務教育学生の頃なので、もはやなにがどうしてそういうカラーリングになったのかよく覚えていないんですよね。
色数の多い色鉛筆を買ってもらって、めずらしい色にテンションがあがってその色を使いたくなってしまったのかもしれない…(ありそう)

そういやあまり意識してなかったんですが、釐於子も紫系の人なんですよね。
なぜ青緑に紫を組み合わせたがるのか…昔の自分がメルヘン中間色が好きだったのか…謎は深まります。


◆◆◆

せっかく夏になったのでシーズンものっぽいイラストとかゆる〜いデフォルメ絵とかもたまには描きたいんですが、とにかく今は漫画以外に割けるリソースが足りてなくて手が出ずな状況です。
メディア欄のマオラ率が最近低いのはそういうわけでした。

常日頃から思っているんですが、漫画を描いていると手持ちの自由時間と体力がすべて溶けますね。
バタバタしつつ、せめて気になったタグだけでも〜ということでいくつか便乗してみました。


【デジタル漫画描きが答えるテンプレ】

こちら、解像度次第で同じ太さでも見え方が変わってしまうからその辺りを記載してくれてる解答が参考になる!と思ったので自分も真似をして追記してみました。


【下書き線画比較】

4章はちょっとこれまでと違う描き進め方をしていて、描きながら下描きレイヤーを消している関係でチョイスするページが限られていてちょっと面白みがない感じになっちゃったかもしれません。
高解像度だととにかく線を引くのに時間がかかるので、ラフの時点で線を引かずに描けるようになりたいな…と思いつつなかなかうまくいきません。


あと、RTで見かけたくつろぐ/くつろがないテンプレをやってみたくて下描きだけした状態で止まっています。
仕上げる前から出オチのようなことになりそうな予感がしますが!

◆◆◆

最後に、Twitterだとログが流れてしまうので記録を残しておく意味でのお知らせをいくつか。

ひとつめ。
マンガハックさんのパートナープログラムが終了するとのことで、最後にポイントを交換して、これまでにいただいた差し入れはしっかり受け取らせていただきました。
「差し入れしたけど、あれちゃんと届いたのかな…」って心配されている方もいるかもしれないので、改めてお礼をお伝えしたく。
どうもありがとうございました!


ふたつめ。
ずっと描き続けてきて時間の感覚がわからなくなりかけていますが、実はらくえれシリーズは来年で10周年だったりします。

同人誌スタートなのでいつから描きはじめたのか特定しにくくて&続きを描くことで頭がいっぱいでこれまで記念日のお祝いというものを(たぶん)一度もしてなかったんですが(たぶん…した記憶がないので…)確か描き始めが2012年の春頃で、1巻の発行日が8月12日なんですよね。
なので、来年の2022年8月12日が10周年記念日ってことにしちゃおうかなと思います。
節目だからといって何をするというわけでもないんですが、やったぜーって叫んでいる時にでもおめでとーって声をかけていただけたら私が喜びます!

さすがに10年先の生活と健康までは保証できないので、20周年に突入する前にはお話をガッツリ完結させたいですね。
その前に、2021年中に「泡沫に〜」を3話目まで公開、2022年に完結という目標は達成できるのでしょうか。
(その計画で行くとスピードアップして年に4話仕上げないといけないので、完結は正直かなり厳しい気が…?年に3話ですらギリギリなのに…??)

4章「泡沫に〜」が終わった後どうやって最終章までの道を作ってあげようかなあというのも大きな課題なので、目の前の作画をしつつ頭をフル回転させています。

途中まで描き進めていた「幻影に〜」に関しては、どう締めるかはもう決まっているんですが。
そこにたどり着くまでに一本おおきな軸みたいなのがほしいな…と思っていたところ、今の章で出てくる予定のエピソードの中にいくつかヒントを見つけた気がします。
こういうのは「これだ!」っていう直感が大事なので、つかみかけたヒントを逃さないように食らいついて膨らませたいです。


そんなわけで、ヒイヒイ言いつつ更新していきますので続きも読んでいただけたら嬉しいです!


 

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